気付けば僕の隣にはいつでも君がいて、季節は穏やかに流れていく。君がくれるたくさんの優しさに僕はいつも救われているんだ。
2013.12.06 Fri
通い慣れた喫茶店のいつもの席で
低く流れるピアノソナタと、君の前にはミルクティー。
穏やかな日差しの揺れる窓の向こうで
街路樹の赤と黄色が揺れている。
空いた椅子には煉瓦色の君のコート。
季節がゆっくりと移っていくんだね。
君と一緒に過ごしていると
時間の流れすらなんだか優しくなるようで。
きっと君は気付いてはいないだろうけれど
たくさんの何かを僕にそっと教えてくれている。
そう、例えば
以前よりも風の色の変化に気付くことが出来たり
今までには思い至らなかった感情の存在に出会ったり
ゆっくりと呼吸することに気付いたり。
小さな事がとても大切なことであったのだと
君が全部教えてくれたんだ。
ありがとう、その言葉だけではどうにも伝えきれないけれど
そんな全てをこうして僕はそっと抱きしめて
カップを傾ける君を見ている。
ほう、と小さく息を吐いた君の
ふわりと立ち上る湯気の向こうの微笑みを
いつでも一番近くで見ていたいと思うのは
僕の我が儘、なんだろうか。
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