気付けば僕の隣にはいつでも君がいて、季節は穏やかに流れていく。君がくれるたくさんの優しさに僕はいつも救われているんだ。
2015.02.28 Sat
寒さはまだまだ続いていても
少しずつ日が長くなってきたのだと
不意に思った帰り道。
冷たさをはらんだ藍に紺色に染まり始めた空を見上げて
なんとはなしに君とのことを、考えてみたりして。
ふたり、並んで過ごした季節は
ふたり、並んで過ごした季節は
もう少ないなんて言えなくて、
急ぎ足にはならないで、むしろおそらくはかなりのんびりと
重ねて来たと思うんだ。
そう、
若葉の色や傘の花
夕暮れの秋風や窓の外を舞う雪や
本も映画も音楽も、喫茶店での一時も
待ち合わせの公園も。
それから
君の笑顔や怒った顔や、困った顔と
少しの泣き顔と。
どれもがみんな
大切な僕の場面たちなんだ。
僕の中にはそんな色々が
本当にいつの間にかに優しく降り積もっていて
それはもう、きっと一人では抱えきれないほどの量。
ねえ、覚えてる?と
時折君の口から零れる僕と君の場面たちは
僕にとっての優しい何か。
形作ることの出来ないそんなものたちを
僕はこれからもずっと大切にするだろう。
そして、そんな場面をもっともっと増やしていけたなら、いい
僕はそう思っている。
抱えきれない大切な色々が
二人の腕からも溢れ出して
僕らの道を全部埋め尽くしてしまうぐらいに、ね。
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