気付けば僕の隣にはいつでも君がいて、季節は穏やかに流れていく。君がくれるたくさんの優しさに僕はいつも救われているんだ。
2014.06.04 Wed
街はもう紫陽花の季節。
色を変えて咲き行くその花を
僕は、確かにあまり好きでは無かった。
ひといろで咲き終わらずに色を変えて咲く花は
けっして派手というわけでも無いけれど
どうにも主張が強いように感じられて。
そして恐らく、開花期が長雨の頃、というのも手伝って
この時期独特の、少しばかりの鬱陶しい気分を
花に押しつけていたのかもしれない。
でも
君はそうではないようで。
朝から降ったり止んだりの空の下、
朝から降ったり止んだりの空の下、
お気に入りらしい空色の傘で歩く道の途中に
足を止めて
あのピンクが綺麗、だったり
紫が葉の色に映えて、とか
青い色も雨には似合う、なんて
僕に嬉しそうに話すから。
毎年のようにそんな笑顔に出会ううち、
知らない間にどうやら僕は
その花が好きになっていたようで。
小雨の中でしっとりと世界に色を付ける紫陽花に
小雨の中でしっとりと世界に色を付ける紫陽花に
君の隣での季節巡りを教えられ
馴染んだ歩調で並んで歩く。
どうしたってやっぱり僕は
晴れた日の方が好きだけれど
水をはらんだ薄霞色の空気の色に
あの花はとても良く似合うから。
君と過ごす六月に歩く、傘を差した駅までの回り道が
今、なんだかとても楽しい。
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