気付けば僕の隣にはいつでも君がいて、季節は穏やかに流れていく。君がくれるたくさんの優しさに僕はいつも救われているんだ。
2014.03.24 Mon
懐かしい何かに出会った気がして
街中でふと足を止める。
人並みのざわめきが一瞬遠ざかって
つかみ所のない何かを追いかける僕の視線は
すぐに行き場を失ってしまうけれど。
胸に残る仄かな苦さの混じった暖かさに似たものを
扱いかねて空を見上げた。
春に近い夕暮れの風は陽の残りの色をのせて、
もう暫くで夜が下りる。
こんな何気ない夕暮れは
時折こうして唐突に、何となくの寂しい気分を僕に突きつける。
別に何があったわけでもない
例えば急に郷愁に駆られた、なんてそんなわけでもないし
気に掛かる何かもない。
可笑しいね
小さく嗤って僕はまた足を進める。
スクランブル交差点を斜めに渡って
駅に向かう通り沿いにフラワーショップ
店頭に並ぶのはもうすっかり春の花たちか。
赤や黄色に混ざって目を引かれたのは
薄オレンジのチューリップ。
そのやわらかい色に君の笑顔を思い出した。
・・・声が聴きたいな
ちょっと思えば、少し靴音が早くなる。
他愛のない話でいい、君の声を聴いていたい、なんて
十代の少年でもないんだけれど。
それでも
今日はできたら早めに仕事を切り上げて
帰ったらまず君に電話をしようと
僕は今思っている。
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